スタディポケットのAI倫理規定

StudyPocket’s AI Ethics Guidelines

この倫理規定は、スタディポケットが公共の教育分野におけるAIの責任ある使用を確実とし、生徒・児童、教育従事者、そして保護者の権利と福祉を守る目的で設計されました。私たちは、新しい AI 技術が「人間中心の教育」を支援し、すべての学習者がその潜在能力を最大限に発揮できる環境を構築することにコミットしています。 新しい技術革新の黎明期にあって、日々の判断を迷いなく行うための重要な指針としてスタディポケットのAI倫理規定を策定しました。

1. 目的とビジョン 教育とAIの目指す未来

教育体験の最適化
スタディポケットは、最先端の生成AI技術を活用して、生徒・児童一人ひとりに個別最適化された教育体験を提供します。生徒・児童の内なる可能性を引き出し、自律的な学習環境を提供することで、従来の学習スタイルや能力を超えた教育体験を実現します。生徒・児童は自らの興味や好奇心を追求する中で、答えが一つではない複雑な問題に対する新たな取り組み方を学び、批判的思考力と創造性を同時に育んでいきます。私たちは、生徒・児童が主体的に行動し、自らの力で問題を発見し解決する力を育てることを重視しています。

教育従事者の支援
スタディポケットは、教育従事者の業務を効率化し、負担を軽減するためのツールとしてAIを導入します。AI技術により、教員は日常的な業務負担の一部から解放され、より創造的な教育活動、生徒との直接的なコミュニケーションに集中できるようになります。教育従事者の専門性を高めて、教育プロセスにおける創造性と革新性を促進します。

教育の可能性の最大化
私たちは、AI技術を通じて教育の可能性を最大限に引き出すことを目指します。これには、生徒・児童の個別最適化されたニーズに応える柔軟な学習環境の提供、教育従事者の業務効率化、及び新しい教育手法の開発が含まれます。スタディポケットは、教育分野におけるイノベーションを推進し、全ての生徒・児童が、平等に質の高い教育を受けられるよう取り組みます。

2. プライバシーとデータ保護

スタディポケットは、高い水準のセキュリティ要件を満たし、生徒・児童および教育従事者のプライバシーを厳格に保護します。データの透明性を保ち、日本国の法令に基づくことはもちろん、教育関係行政機関(文部科学省や、各都道府県の教育委員会)によるガイドラインの発布や個別の要請に機敏に対応し、常に準拠したサービス提供を行います。

スタディポケットは、サービス利用者とデータの保護を最優先事項とし、アプリケーションのセキュリティ対策への継続的な取り組みを行います。採用するクラウドプラットフォーム事業者や、生成AI技術を実現する根幹である大規模言語モデル(LLM)のリソースを提供する事業者・モデルごとに、プライバシー保護、暗号化技術、そしてセキュリティの観点から定期的にレビューを実施します。

個人情報の利用について、教育の目的であること、未成年のユーザーに提供するサービスの性質であることを理解し、日本の法令に基づいた個人情報保護方針を取ります。また、データ利用に関する規定を定期的に見直し、最新のプライバシー保護基準に準拠します。

3. バイアスと公平性

スタディポケットは、多様なデータセットとアルゴリズムを活用し、AIによって提供される話題や教育コンテンツにおけるバイアスの可能性を最小限に抑えるよう、積極的に取り組んでいます。私たちは、AIが生成する教育コンテンツの評価を行い、すべての生徒・児童に平等なアクセスと学習機会を提供することを目指します。利用するAI技術が公平性を損なわないよう、大規模言語モデルの基礎研究と提供を行うパートナー企業に対しても、そのアルゴリズムとデータ処理の透明性を確保することを求めています。

4. ハルシネーション対策とAIの信頼性

スタディポケットは、AIが提供する教育コンテンツの正確性と信頼性の向上に務めることを、優先事項として扱います。特に、生成AI技術による「ハルシネーション」、すなわち不正確または誤解を招く情報の生成に対しては、以下のような厳格な対策を講じることで、そのリスクを最小限に抑えることに努めます。

品質保証プロセス
スタディポケットは、AIが生成する教育コンテンツの品質保証に最大限の注意を払います。この目的のために、教育での利用に適合するよう、定期的にコンテンツのレビューを行い、正確性、適切性、および教育的価値を基準に品質を評価します。このプロセスを通じて特定されたフィードバックは、言語モデルの選定および策定のプロセスに反映されます。

採用する大規模言語モデルの策定
ハルシネーションの可能性が高い言語モデルの使用を避けるため、私たちは、言語モデルの選定に際して厳格な基準を適用します。また、技術の進歩に応じて、アップデートされた最新のモデルの検証を随時行い、適宜採用することで、提供される教育コンテンツの品質を維持・向上させます。

啓蒙活動
AIの限界と、ハルシネーションを含む潜在的な誤情報のリスクについて、利用者に対して教育し、意識を高めます。

技術的な取り組み
ハルシネーションを減少させる技術的手法を積極的に採用したり、ハルシネーションの発生を検知する技術を発明することを目指しています。

5. 著作権の尊重と法的遵守

スタディポケットは、AIを利用した教育コンテンツの生成と提供において、著作権および関連する知的財産権の尊重と保護を最優先事項とします。私たちは、以下の方針に従って、著作権法の全面的な遵守を確実にします。

著作権法の遵守と、定期的な法的レビュー:
スタディポケットは、国内外の著作権法および知的財産権に関する規定を厳格に遵守します。AI技術の発展と共に、これらの法的枠組みも進化し続けています。私たちは、著作権法および知的財産権に関する最新の法律、方針、およびガイドラインに敏感であり、これらが更新された際には迅速に対応し、スタディポケットの方針および実践を適宜調整します。著作権法および知的財産権に関する法律と方針の変更を監視し、これらの変更がスタディポケットの運用にどのように影響するかを定期的に評価します。

啓蒙:
スタディポケットは、AIの倫理的使用と著作権の重要性について啓蒙活動に努めます。AIをとりまく著作権と知的財産権に関する最新の議論を整理し、分かりやすく伝えることを目指します。

権利侵害への対策:
権利侵害が疑われる場合は、サービス提供者として迅速に対応し、必要な是正措置を講じます。

6. 透明性と信頼の構築

スタディポケットは、教育従事者、生徒・児童、保護者を含むすべての利害関係者と積極的に協働し、使用しているAI技術とアルゴリズムの背後にある原理について、可能なかぎり明らかにした運営方針を採用します。この協働を通じて、意思決定プロセスの透明性を確保し、利害関係者の声を、製品の改善に反映させます。

私たちはその仕組み、利用目的、および潜在的な影響、リスクの議論について、利害関係者に対して完全な透明性をもって、必要な要請に応じた情報を提供します。

スタディポケットは、AI技術と倫理的使用に関する継続的な教育と啓発活動に取り組み、関係者が新しい技術の進歩を理解し、その利点を最大限に活用できるよう支援します。

7. 生徒の自律性の尊重

スタディポケットは、生徒・児童が自らの学習過程で主体的な役割を果たすことを支援し、自律性と自己決定を促進します。AIはあくまでの学習支援のガイドとして機能し、生徒の思考力や創造性を高めるためのツールとして振る舞うように開発されます。生徒には、AIツールの使用に関する意見やフィードバックを提供する機会が与えられ、その声は製品改善と教育プログラムの発展に生かされます。

8. 教員のサポートと専門性の向上

AI技術の導入によって、教員の日々の業務の一部を支援し、生徒との対話や個別指導の時間を増やすことで、より質の高い教育の提供を可能にします。スタディポケットは、教員が技術を効果的に活用し、専門性を高めるための研修とサポートを提供することに意欲的です。

教育AIツールの開発と導入過程において、教員からのフィードバックと実践的な知見を積極的に取り入れ、教育現場のニーズに応える製品開発を推進します。

9. 持続可能性と進化へのコミットメント

スタディポケットは、教育とAIの分野における最新の研究成果と技術的進歩に常に耳を傾け、AI教育ツールの社会的、教育的影響を定期的に評価し、教育成果の向上と持続可能性の確保に向けて、継続的な改善と革新を行います。

国内外の倫理基準、法規制、教育ガイドラインに基づき、技術の進化に合わせて本倫理規定を更新し、教育分野におけるAIの責任ある使用をリードします。

10. 緊急対応と問題解決への迅速な対応

AI教育ツールに関する緊急度の高い問題や懸念に対しては、透明性と迅速性をもって対応し、適切な解決策を提供します。問題解決のプロセスにおいては、関係者の声を真摯に聞き、共に解決策を模索します。

制定日: 2024/03/01

文責:
スタディポケット開発責任者
株式会社CODEGYM 代表取締役
鶴田 浩之

 スタディポケットは、文部科学省「学校DX戦略アドバイザー事業」サポート事業者に登録されています

 

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